医療法人社団ブレイン・コンシェルジュ

おちあい脳クリニック

 
 
 
 
お問い合わせ
048-710-7575
さいたま市桜区田島5−13−16

DBSとは

脳深部刺激療法(DBS:Deep Brain Stimulation)のことで、脳深部に電極を正確に挿入し、至適条件で刺激することで、症状緩和を得る治療法のことです。目的とするターゲットは複数箇所ありますが、いずれも脳深部の小さいターゲットであるために、正確さが要求され、それを達成するために定位脳手術のテクニックを用います。
 

DBSの適応となる疾患

パーキンソン病
ジストニア
本態性振戦
など
 
以前は、痛みや一部のてんかんにも応用されていましたが、現在ではあまり行われなくなりました。また、海外ではうつ病などの精神疾患にも応用されておりますが、我が国では様々の問題があり、適応に至っておりません。
 

手術の実際

近医関連施設(三愛病院)での実施になります。複数のターゲットがある中で症状に応じてターゲットを選択します。定位脳手術のテクニックを用いるためフレーム装着します。
当日の負担軽減のため、予め撮影していたMRIを用い、当日は必要最小限の検査にて画像を統合し計画を立てます。
電極挿入は局所麻酔下(意思疎通をとりながら)で行います。バッテリー留置は全身麻酔下で行います。
入院は2週間〜4週間程度です。
 

より症状の改善を得るために

DBSには複数の刺激部位があることは前述しましたが、各ターゲットへ正確に電極を留置する操作にも、こだわりもって行うことになります。
 
MRI上術前ターゲット

  • MRIにて術前のターゲットを決定します。そのターゲットの算出方法にもいくつもの種類があります。脳の大きさ、萎縮の程度、電極の走行路など全て加味して計画を立てます。

術中電気生理学的検査

  • 術前に定めた画像上ターゲットが至適ターゲットかは実際調べてみないとわかりません。術中に細胞活動記録を行いパーキンソン病の病態生理に適合した反応が得られるのか確認します。もちろん術前のターゲットと若干異なることもあり、その際は電気生理学的検査のデータを優先します。

術中刺激にて最終確認

  • 電気生理学的検査にて至適反応が得られても、その部位を適切に刺激出来るかわかりませんし、刺激した結果予想された効果が出るかわかりません。必ず術中刺激を行いしびれ(感覚反応)や硬直(運動反応)が無く、症状の改善があることを確認し最終決定します。

 

合併症

手術操作によるもの

出血

感染

刺激によるもの

構音障害

陽性精神症状(攻撃的、性的衝動など)

減薬に伴うもの

陰性精神症状(うつ、無気力、無快楽症)

病状進行によるもの 

刺激の調整

専用の機械で調整します(患者さんに渡すリモコンはバッテリーのON/OFFの確認が主目的)。症状改善には手術も重要ですが、その後のバッテリーの調整も重要になります。症状が安定(至適部位、至適条件が確立されている)している場合は別ですが、ゆっくりと進行するパーキンソン病にはその程度にあわせて調整する必要が出てきます。週単位での調整も可能ですのでご相談下さい。調整のみの受診でも可能です。
 

MRIの撮影は可能か

必要と判断した場合は当クリニックで、撮影を行っております。
現在まで不具合がありませんが、高磁場空間に金属が入るため、熱を持ったり、バッテリー自体が壊れてしまう可能性はあります。そのため、必要と判断した場合(MRIを撮影しないことによる診断の遅れとバッテリーが壊れる確率を総合的に判断)にのみ行っております。
 

DBS後、他の手術は可能か

DBSの手術を行い体内に金属が入っている状況で、パーキンソン病以外の手術は基本的に可能です。
但し注意が必要です。
 
・心電図へのノイズが入るため手術時はIPG(バッテリー)をOFFにすること
・可能な限りバイポーラーの電気メスを使用すること
・モノポーラーの電気メスを使用する際には、対極板と電気メス(術野)の間に体内留置リードをまたがないように対極板を貼ること